STEP 4 — GA4 Reporting / 4-2

数字を、
勝手に集めてもらう。

サイトを公開したら、次は「どれだけ見られているか」が気になりますね。Google アナリティクス(GA4)を毎回ログインして眺めるのは、地味に手間です。そこで、GA4 のデータを API で取り出し、レポートを自動で作る仕組みを用意します。「毎週月曜に先週のアクセス数がまとまって届く」——そんな状態を、Claude Code と一緒に作りましょう。少し応用的ですが、鍵の扱いの知識が活きてきます。

この章のゴール

  • GA4 の APIで何ができるのか、自動化の意味がわかる
  • API に必要なサービスアカウントと鍵の準備を知っている
  • Claude Code にレポート取得スクリプトを作ってもらえる
  • レポートを定期的に自動実行する方法がわかる

GA4 と「API」って何のこと?

GA4(ジーエーフォー)は、Google が無料で提供するアクセス解析のツール。「何人が来たか」「どのページが人気か」「スマホとパソコンどちらが多いか」などを記録してくれます。サイトに計測タグを入れておけば、自動でデータがたまっていきます。

その GA4 には API(エーピーアイ)という「データの受け渡し窓口」が用意されています。API とは、プログラムから「このデータをください」と頼める入口のこと。人が画面をポチポチ操作する代わりに、プログラムが直接データを取りに行ける——だから自動化できるのです。

となりに座って一言

API は「自動販売機」だと思ってください。人間がレジに並ばなくても、決められたボタン(リクエスト)を押せば、商品(データ)が出てくる。GA4 の管理画面を毎回開く代わりに、プログラムが自動販売機からデータを取ってくる——これが「APIでレポート自動化」の正体です。

なぜ、自動化したいのか

GA4 の画面は多機能ゆえに、慣れないと「どこを見ればいいか分からない」もの。毎回ログインして、期間を選んで、必要な数字を探して……これを毎週やるのは続きません。自動化すれば、こうなります。

  1. 必要な数字だけが、決まった形で、勝手にまとまる。
  2. 毎週・毎月、同じ指標を同じ並びで振り返れる(比較しやすい)。
  3. スプレッドシートやメールなど、見慣れた場所に届く

「先週は何人来て、どのページが読まれたか」が、ログインなしで毎週手元に届く。数字を見る習慣が、ぐっと続きやすくなります。

① 準備 — API を使うための「鍵」を用意する

プログラムが GA4 のデータを取りに行くには、「このプログラムにアクセスを許可します」という本人確認の鍵が必要です。そのために サービスアカウントというものを用意します。これは「プログラム専用の利用者アカウント」のようなものだと考えてください。

  1. Google Cloud で準備する:Google Cloud の管理画面で、Google アナリティクス Data API を有効にし、サービスアカウントを作成します。
  2. 鍵ファイル(JSON)を発行する:そのサービスアカウントの鍵(JSON形式のファイル)をダウンロードします。これがプログラムの“通行証”です。
  3. GA4 側で閲覧を許可する:GA4 の管理画面で、作ったサービスアカウントのメールアドレスを「閲覧者」として追加します。これで、そのプログラムだけがデータを読めるようになります。
  4. 測定ID(プロパティID)を控える:どのサイトのデータかを指定するための番号です。GA4 の管理画面で確認できます。

手順の細部は画面の言葉に沿って進めるのがいちばん。Claude に案内してもらいましょう。

Claude Code へのプロンプト
GA4のデータをAPIで取得したいです。Google Cloudでデータ取得用のAPIを有効にして、サービスアカウントを作り、鍵(JSON)を発行して、GA4側で閲覧権限を付けるところまでの手順を、初心者向けに一つずつ画面の言葉に沿って教えてください。プロパティID(測定ID)の調べ方も教えてください。

独学だと、ここで止まる

鍵(JSON)の扱いを誤って、公開してしまう

サービスアカウントの鍵ファイル(JSON)は、GA4 のデータを読める“合鍵”です。これを セキュリティの章で学んだとおり、コードに直接書いたり、GitHub に上げたりしてはいけません.env や環境変数に分け、.gitignore で除外するのが鉄則。もし誤って公開したら、その鍵を無効にして発行し直します。「この鍵を安全に扱う設定にして」と Claude に頼めば、正しい形にしてくれます。

② Claude Code にレポート取得を作ってもらう

準備ができたら、いよいよデータを取り出すプログラム(スクリプト)です。何を・どの期間で・どんな形で欲しいかを日本語で伝えれば、Claude が書いてくれます。

Claude Code へのプロンプト
GA4のData APIを使って、先週1週間のアクセスレポートを取得するスクリプトを作ってください。
・取得する数字:ユーザー数・ページビュー数・よく見られたページ上位10件・流入元の内訳
・サービスアカウントの鍵は環境変数から読み込み、コードに直接書かないこと
・結果は見やすい表(CSV)で出力すること
使い方(実行方法)も初心者向けに教えてください。

できあがったら、まず手元で実行して、数字がちゃんと取れるか確かめます。エラーが出たら、いつものようにエラー文をそのまま Claude に貼るだけ。原因と直し方を教えてくれます。

③ どこに届けるか — 出力先を決める

取得した数字を、自分が見やすい場所に届けます。よく使われるのは次の3つ。これも頼めば対応してくれます。

  1. スプレッドシート:Google スプレッドシートに毎回追記。グラフ化や前週比も作りやすい。
  2. メールで届く:レポートを本文や添付にして、自分宛に自動送信。
  3. ファイルで保存:CSV や PDF として手元やクラウドに保存。
Claude Code へのプロンプト
取得したGA4のレポートを、毎回Googleスプレッドシートの新しい行に追記していくようにしてください。日付・ユーザー数・ページビュー数が並ぶ形で、前の週と比べられるようにしたいです。

④ 「自動で」走らせる — 定期実行

最後の仕上げが、これまでの章でも繰り返してきた「自動で回す」です。手で実行する運用は続きません。決まった曜日・時刻に勝手に走るようにします。代表的な方法は2つ。

  1. GitHub Actions で定期実行テストの章自動公開の章と同じ仕組み。「毎週月曜の朝9時に実行」のように時刻を決めて自動で走らせられます。鍵は GitHub Secrets に保管します。
  2. 自分のパソコンやサーバーの定期実行(cron):常に動かしている機器があるなら、そこで定期実行する方法もあります。
Claude Code へのプロンプト
このGA4レポートのスクリプトを、毎週月曜の朝9時(日本時間)に自動で実行したいです。GitHub Actionsで定期実行するワークフローを作ってください。サービスアカウントの鍵はGitHub Secretsから読み込む形にして、設定手順も教えてください。

となりに座って一言

ここまで来ると、これまで学んだ点と点がつながります。API でデータを取る・鍵を安全に扱う・GitHub Actions で定期実行する——どれも別の章で一度ずつ触れたことの組み合わせです。新しい魔法ではありません。「あの仕組みを、今度は GA4 に向ける」だけ。応用が効くようになってきた証拠です。

独学だと、ここで止まる

権限不足でデータが取れない(403エラー)

「Permission denied」「403」といったエラーの定番原因は、GA4 側でサービスアカウントに閲覧権限を付け忘れていることです。①で作ったサービスアカウントのメールアドレスを、GA4 の管理画面で「閲覧者」として追加できているか確認しましょう。もう一つ多いのがプロパティID(測定ID)の取り違え。エラー文と状況を Claude に貼れば、どこを直すか順に切り分けてくれます。

この章で出てきた言葉

GA4
Google アナリティクス4。サイトのアクセス状況を記録する無料の解析ツール。
API
プログラムから「このデータをください」と頼める受け渡し窓口。自動化の入口です。
Data API
GA4 のデータをプログラムから取得するための公式の API。
サービスアカウント
プログラム専用の利用者アカウント。これに権限を与えてデータを取得させます。
鍵(JSONキー)
サービスアカウントの通行証となるファイル。合鍵なので公開せず環境変数で扱います。
プロパティID
どのサイトのデータかを指定する番号。GA4 の管理画面で確認できます。
定期実行(cron)
決まった曜日・時刻に自動でプログラムを走らせる仕組み。

この章のまとめ

  • GA4 の API を使えば、アクセスデータを自動で取得できる
  • 準備はサービスアカウント+鍵(JSON)+GA4側の閲覧権限。鍵は公開しない
  • 取得・出力(スプレッドシート/メール)は Claude に作ってもらう
  • 仕上げは GitHub Actions で定期実行。学んだ仕組みの組み合わせ

Support

数字の自動化、ご一緒に。

サービスアカウントや鍵の準備は、最初の一回が少し難所です。あなたのGA4に合わせて、対面で一緒にセットアップしましょう。受講中の方はお気軽に。

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